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家庭料理の味つけと調理の秘訣 洋風料理編

 新しいレシピに取り組むことは、家庭のキッチンでの冒険の一環です。特に洋風料理は、その広がりと深さから、誰もが味わい深い経験を得ることができるでしょう。今回は、家庭料理における洋風料理の真髄に迫り、調理の秘訣を探求してみましょう。あなたのキッチンが新しい味わいと香りで満たされる瞬間を楽しみにしていてください。

 

 

スープの塩味は、冷たいと塩辛く感じる。甘みは体温くらいが強い

 塩味は、温度が下がると強く感じます。調理をしているとき、熱いスープは、マイルドな味わい、でも、さめれば、塩味はとがった感じで、塩辛くなります。

 洋風のスープなら、ガスパチョが一般的な冷たいスープです。とんがり気味な塩味は、トマトなどの酸味を加えると和らいでおいしくなります。

 和風のスープなら、さまして出す味噌汁や、冷たい茶碗蒸し、卵豆腐も同様です。

 同様に、甘みも温度の変化があります。体温のあたりが甘みをいちばん強く感じます。デザートに出すコンポーとなどの甘みの調節にご用心。ちなみに苦みは体温付近が軽くてよい味です。

ガスパチョ トマトの冷静スープ

 

 

固形スープの素にひと工夫するとおいしさ倍増

 ブイヨンとは肉のゆで汁のことで、スープなどあらゆる料理のもとになるものです。じっくり煮込んで、上手に仕上げたものがなによりです。おいしいことは知っていてもあの手間は億劫になります。

 でも、固形スープの素でもひと工夫で充分おいしくなる方法があるのでご安心を。コンソメとして使うときは、そのままでなく、香味野菜(玉ねぎ、にんじん、セロリ)をバターで炒めて加え、こしてみてください。

 

 

 

味は最高!魚のブイヨン

 白身の魚の頭や骨、あら500グラムを水にさらしてよく洗います。玉ねぎ半分と、にんじん半分を薄切りにします。

 鍋に魚のあらを入れ、水を10カップ入れます。野菜とパセリの茎、ローリエ1枚、粒こしょう少々を加えて強火で煮たてます。煮立ったら、思い切りよくあくをとり除き、弱火に直して15分間煮て、ふきんでこします。もういちど火にかけ、塩味を見て、浮き脂をとると、澄んだブイヨンがカップ約7杯とれます。

 魚のスープや魚料理にこれを使うと、とてもよい味に仕上がります。魚をおろすときあらを捨てないで、こんなふうに利用して下さい。上手にブイヨンをとるコツは、骨を水でよく洗うこと、長い時間煮ないで、20分くらいで仕上げることです。

 

 

 

手作りマヨネーズに挑戦!乾いたボールと泡立て器が決め手

 まず、水気や脂気のないボールと泡立て器を用意します。ボールに卵黄1個、塩小さじ1/3を入れ、粘りが出るまでよく混ぜ、酢大さじ1/2を加えてのばし、食用油150CCをはじめは少しずつ、乳化し始めたら少しずつ量をふやして混ぜていきます。最後に、煮たてた酢少々を加え混ぜて、出来上がりです。

 酢を煮立てて加えると、長くおいても分離せず、市販品には得られない手作りの味わいを長く楽しめます。

 

 

手作りマヨネーズに失敗したときのなおし方

 上手にできるはずのマヨネーズが分離してしまった場合もご心配なく。乾いた別のボールを用意して下さい。

 分離したマヨネーズ大さじ1と水小さじ1/2を入れ、泡立て器で急激にかき混ぜます。乳化してきたら、残りのマヨネーズを一滴ずつ加えて混ぜます。

 あるいは、ボールに卵白大さじ1を泡立て、その中に分離したマヨネーズを一滴ずつ加えて、手早く混ぜ合わせます。手直しで、きれいに出来上がります。

 また、マヨネーズの固さの加減も自由自在です。柔らかくしたいときは酢を多くします。固くしたいときは油を多めにします。酢を好まない人は、レモン汁にかえたり、水か牛乳を使ってください。

 手作りマヨネーズは、日もちがよくありませんので、使う分だけ作るようにしてください。

手作りマヨネーズ

 

 

栄養価の高いレバー。きらわれる特有のにおいはゆでると簡単にとれます

 新鮮なレバーを買い求めるのが第一。よく水洗いし、包丁で開いてから表面に浅く切り目を入れ、たっぷりと沸かした湯でゆでます。はじめはゆで汁が白濁していますが、だんだん澄んでいきます。そうしたらレバーをとり出して、調理にかかってください。

 また、レバーを水洗いせず、ふきんで丁寧に拭き、薄切りして牛乳の中につけておきます。面白いほどよく牛乳を吸収し、臭みがとれます。

鶏レバーの赤ワイン煮

 

 

生クリームが分離!ボールごとぬるま湯につけて

 マヨネーズのときと同様に、乾いた器具を使い、ボールの下に氷を敷いておこなえば、失敗することはほとんどありませんが、泡立てすぎて分離する場合もあります。そういうときは、クリームの入ったボールをぬるま湯につけながら、ゆっくりとかき混ぜます。

 これでもダメなときは、クリームをふきんにとり、水が澄むまで氷水の中で上下し、残ったものがバターですから、バターとして使いましょう。

生クリームたっぷり シュークリーム

 

 

まとめ

 家庭料理の味つけと調理の秘訣 洋風料理編のを紹介しました。ブイヨン、手づくりマヨネーズ、そしてレバーの下処理。これらのシンプルな技をマスターすることで、普段の食卓に洋風の風味と楽しさを取り入れられます。

ブイヨンの香りで包まれる料理は、家族や友達を喜ばせる魔法の一品。手づくりマヨネーズは、普通のサンドイッチも特別なものに変えてくれます。

 これからは、新しいレパートリーが広がったあなたのキッチンで、洋風の楽しさを存分に味わってください。シンプルな手順が、特別な食事体験を生み出すことを実感できることでしょう。食卓に洋風の彩りを加え、家族や友人との食事が一段と楽しいものになりますように。